機械要素と機械材料応用問題

オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)を加工する際、加工硬化が著しく発生した場合、その後の切削加工にどのような影響が生じるか。最も適切なものを選べ。

A.加工硬化層が潤滑作用をもたらし、切削抵抗が低下して工具寿命が延びる
✗ 加工硬化層に潤滑作用はなく、硬さの増大により切削抵抗は増加して工具寿命は短くなる。
B.加工硬化層により被削材硬さが増大し、切削抵抗が増加して工具摩耗が促進される← 正解
✓ 正解です。オーステナイト系ステンレス鋼は加工硬化しやすく、硬化層が形成されると被削材の硬さが増大し、切削抵抗の増加と発熱促進により工具摩耗が著しくなる。
C.加工硬化が生じると熱伝導率が向上し、切削熱が逃げやすくなる
✗ 加工硬化はSUS304の熱伝導率をほとんど改善しない。もともと熱伝導率が低く、切削熱が逃げにくいのがSUS304の難削性の一因である。
D.加工硬化層は表面のみに生じるため、次工程の切削には実質的に影響しない
✗ 加工硬化層は次工程の切削面に直接影響し、切削抵抗増大・工具損傷の原因となるため、無視できない重大な問題である。

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