機械要素と機械材料応用問題

ステンレス鋼(SUS304)を溶接した際、溶接熱影響部で耐食性が低下する現象の原因として最も適切なものはどれか。

A.溶接熱でフェライト組織がオーステナイト組織に変態し、硬度が急激に上昇するため
✗ SUS304は常温でオーステナイト組織であり、溶接熱によりフェライト→オーステナイト変態で耐食性低下は起きません。
B.溶接時の急冷により炭素が表面に析出し、腐食の起点になるため
✗ 炭素が表面析出して腐食起点になるという説明は正確ではありません。炭化物は粒界に析出します。
C.溶接の加熱により粒界にクロム炭化物が析出し、粒界近傍のクロム濃度が低下するため← 正解
✓ 正解です。溶接熱影響部でクロム炭化物(Cr₂₃C₆)が粒界析出し、粒界近傍のCr濃度が低下する「鋭敏化」が耐食性低下の原因です。
D.溶接電流による電蝕作用が金属組織を変化させ、水素脆化が起こるため
✗ 溶接電流による電蝕や水素脆化はこの場合の主な原因ではありません。鋭敏化が正しい原因です。

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