連結財務諸表応用

子会社S社(親会社P社の保有比率80%)は当期にP社へ商品を100,000千円(原価60,000千円)で販売した。P社は期末時点でこの商品をすべて在庫として保有している。連結財務諸表作成時に消去すべき未実現利益の金額と、その処理が連結損益計算書および連結貸借対照表に与える影響の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

A.未実現利益は40,000千円であり、連結売上原価を増加させ、期末棚卸資産を減少させる。
✗ 未実現利益40,000千円(100,000千円-60,000千円)は正しいですが、処理の方向が誤りです。未実現利益の消去では、連結売上原価を減少させ(S社の売上原価に相当する部分の調整)、期末棚卸資産を減少させます。売上原価の増加ではありません。
B.未実現利益は40,000千円であり、連結売上原価を減少させ、期末棚卸資産を減少させる。← 正解
✓ 正解です。未実現利益は販売価額100,000千円-原価60,000千円=40,000千円です。この利益はグループ外に実現していないため全額消去します。処理としては、連結損益計算書上で売上原価を減少させ(S社側の売上高消去と対応)、連結貸借対照表上で期末棚卸資産を40,000千円減少させます。なおアップストリーム取引であるため非支配株主持分にも按分して調整します。
C.未実現利益は32,000千円であり、連結売上原価を減少させ、期末棚卸資産を減少させる。
✗ 32,000千円は未実現利益40,000千円に親会社持分比率80%を乗じた金額ですが、未実現利益の消去は持分比率にかかわらず全額(40,000千円)行います。
D.未実現利益は40,000千円であり、連結売上原価を減少させ、期末棚卸資産を増加させる。
✗ 未実現利益40,000千円の消去では期末棚卸資産は減少します。増加させるという方向性が誤りです。

この問題のポイント

未実現利益は販売価額100,000千円-原価60,000千円=40,000千円です。この利益はグループ外に実現していないため全額消去します。処理としては、連結損益計算書上で売上原価を減少させ(S社側の売上高消去と対応)、連結貸借対照表上で期末棚卸資産を40,000千円減少させます。なおアップストリーム取引であるため非支配株主持分にも按分して調整します。

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