権利擁護と成年後見制度応用問題
成年後見人が選任された後、被後見人が死亡した場合、成年後見人の権限はどうなるか。
A.被後見人の死亡と同時に後見人の権限はすべて消滅し、相続人が直ちにすべての事務を引き継ぐ
✗ 被後見人の死亡により後見は終了しますが、相続人への引渡しまでの財産保存行為など一定の死後事務が認められており、即時に完全消滅するわけではありません。
B.後見開始の審判が取り消されるまでの間、後見人の権限は継続する
✗ 後見は被後見人の死亡によって法律上当然に終了するため、審判の取消しを待つ必要はありません。
C.後見人は死後事務として、相続財産の管理・引渡しなど民法上認められた限定的な行為を行うことができる← 正解
✓ 正解です。民法873条の2により、後見人は被後見人の死後、相続人への財産引渡し・火葬・埋葬の契約など限定的な死後事務を行うことができます。
D.家庭裁判所の許可を得ることなく後見人が遺産分割を実施できる
✗ 遺産分割は相続人の権限であり、後見人が行うことはできません。家庭裁判所の許可があっても後見人が遺産分割を実施する権限はありません。