本社・工場会計応用問題

本社と工場が分離経理を行っている企業で、工場の製造設備が急激に故障して生産能力が50%に低下した場合、本社の売上原価計算にはどのような影響が生じるか。

A.生産能力の低下は工場の固定費負担率を上昇させるため、工場からの製品振替価格が上昇し、本社の売上原価が増加する可能性がある← 正解
✓ 正解です。工場の生産能力低下により稼働率が低下すると、工場の固定費が少ない製品に集中配分され、製品当たりの製造原価(振替価格)が上昇します。本社の売上原価も増加します。
B.生産能力の低下は工場内部の問題であり、本社の売上原価計算には直結しない
✗ 工場の問題であっても、本社への振替価格に反映されれば、本社の売上原価計算に影響します。分離経理であっても両者は密接に関連しています。
C.本社は生産能力低下に応じて仕入量を削減するため、本社の固定費負担率が上昇し、売上原価が増加する
✗ 生産能力低下に直面した本社が固定費負担率を上昇させるのは正しいですが、それは本社の販売戦略の問題であり、工場側が提示する振替価格の上昇が主要因です。
D.生産能力50%低下は本社が実現不可能な販売計画を立てることになり、本社の売上高全体が50%低下する
✗ 生産能力の低下が直ちに本社の販売高を50%低下させるわけではありません。本社の販売戦略、既存在庫、受注状況など複数の要因に左右されます。