工業簿記(費目別計算・個別原価計算)応用問題

当工場で受託製造を行っており、顧客A社からの受託製品と自社製品を同時に生産しています。受託製品には直接材料費840千円、直接労務費560千円が発生し、製造間接費は全工場の実績に基づいて配賦しています。当月、自社製品の生産が予定を大幅に下回ったため、工場全体の製造間接費配賦率が予定より10%上昇しました。このとき、受託製品の原価計算にはどのような影響が生じるか。

A.受託製品の直接費は変わらないが、製造間接費が増加するため、請求額が予定より高くなる← 正解
✓ 正解です。受託製品の直接材料費と直接労務費は固定ですが、配賦率が10%上昇すれば、同じ配賦基準に対して計算される製造間接費が増加し、受託製品の総原価が上昇します。
B.自社製品の減少は受託製品と別製品であるため、受託製品の原価には一切影響しない
✗ 同一工場で生産される場合、工場全体の配賦率は全製品に適用されるため、他製品の生産量変動は受託製品の間接費配賦に影響します。
C.受託製品の原価は固定的であり、他製品の生産量変動は原価計算に反映されない
✗ 個別原価計算では配賦率の変動に応じて間接費が変わるため、受託製品であっても配賦率上昇の影響を受けます。
D.工場全体の間接費が変わらなければ、配賦率の上昇は計算上の問題に過ぎず、実際原価は同じである
✗ 予定配賦を使用していても、実績配賦では工場全体の間接費総額が同じでも配賦基準の変化により配賦額は変わります。