マンション管理の実務応用問題
管理組合の理事長が、臨時総会の招集を怠り、緊急の大規模修繕工事の発注を独断で行った場合、この行為の法的効力等について最も適切な記述はどれか。
A.理事長は管理組合の代表者であるため、理事長が独断で行った工事発注契約は常に有効であり、総会決議は不要である。
✗ 大規模修繕工事のような重要事項については管理規約や区分所有法上、総会決議が必要な場合が多く、理事長が常に独断で決定できるわけではありません。
B.大規模修繕工事は管理組合の重要事項に該当し、通常は総会の決議が必要であるため、理事長の独断による発注は内部的な手続き違反となり、管理組合や区分所有者との関係で問題が生じる可能性がある。← 正解
✓ 正解です。大規模修繕工事は重要事項として総会決議を要するのが原則であり、理事長の独断は内部的手続き違反となり、理事長の責任問題や区分所有者との紛争につながり得ます。
C.理事長の独断による大規模修繕工事の発注は、当然に無効となり施工業者との契約も一切効力を持たない。
✗ 外部の施工業者との契約は、表見代理等が成立する場合には有効とされる可能性があります。契約が当然に無効とは言い切れません。
D.大規模修繕工事の発注は理事長の固有の権限であり、総会決議なしに行うことができ、その行為に対して理事長は一切責任を負わない。
✗ 大規模修繕工事は理事長の固有権限ではなく、管理規約等に基づき総会または理事会の決議が必要とされており、独断行為については理事長が責任を問われる場合があります。