関税定率法・関税暫定措置法比較

関税定率法上の「緊急関税(セーフガード関税)」と「報復関税」の違いに関する記述として、正しいものはどれか。

A.緊急関税は輸入の急増による国内産業への重大な損害を防止するために課されるが、報復関税は外国が日本に対して差別的な通商措置をとった場合に対抗措置として課される。← 正解
✓ 正解です。緊急関税(関税定率法第9条)は輸入急増による国内産業への重大損害防止が目的であり、報復関税(同法第9条の3)は外国の差別的措置への対抗措置です。
B.緊急関税は外国政府による補助金が付与された貨物に対して課されるものであり、報復関税は不当廉売による輸入貨物に対して課されるものである。
✗ 外国政府の補助金に対して課されるのは相殺関税であり、不当廉売(ダンピング)に対して課されるのは不当廉売関税です。両者は緊急関税・報復関税とは異なる制度です。
C.報復関税は輸入の急増による国内産業の損害を防止するために課されるものであり、緊急関税は外国による差別的措置への対抗手段として課されるものである。
✗ 緊急関税と報復関税の説明が逆になっています。輸入急増による国内産業損害防止が緊急関税、外国の差別的措置への対抗が報復関税です。
D.緊急関税および報復関税はいずれも、WTO協定上の義務とは無関係に政府の裁量により自由に発動できる。
✗ 緊急関税はWTO協定のセーフガード協定、報復関税も通商交渉上の手続きと整合的に運用されており、完全に自由な裁量で発動できるわけではありません。

この問題のポイント

緊急関税(関税定率法第9条)は輸入急増による国内産業への重大損害防止が目的であり、報復関税(同法第9条の3)は外国の差別的措置への対抗措置です。