融資関連法務応用
銀行が、借主の個人事業における売掛債権を譲受けて融資を実行した場合、その売掛債権に対する第三者による仮差押えが発生したときの銀行の権利行使について、最も適切な記述はどれか。
A.銀行が売掛債権の譲受登記を完備していれば、後発の仮差押えに優先する権利を有する← 正解
✓ 正解です。動産・債権譲渡登記制度により、登記を完備した譲受人は、後発の仮差押え債権者に対して優先的な権利を有します。
B.仮差押え後に譲受登記を行った銀行は、既に成立した仮差押えに対して異議を唱えることができない
✗ 誤りです。仮差押え後の譲受登記であっても、その後の権利行使において登記の効力は認められ、異議提起等の救済手段があります。
C.銀行と仮差押え債権者が同時に売掛債権に対する権利を主張する場合、民法の規定により登記の時期によって優先順位が決まる
✗ 誤りです。民法の債権譲渡のルールは対抗要件の具備時期を基準としますが、仮差押えとの関係では登記制度が優先します。
D.銀行が確定日付のある譲受契約書を有していれば、登記の有無を問わず仮差押えに優先する
✗ 誤りです。確定日付ある契約書は対抗力を持ちますが、仮差押え対策としては登記が法定の方法であり、登記なしでは完全な対抗力を持ちません。
この問題のポイント
動産・債権譲渡登記制度により、登記を完備した譲受人は、後発の仮差押え債権者に対して優先的な権利を有します。