経理・財務応用
決算期末に売上計上済みの商品について、決算後に顧客から返品要求があり返品を受け付けた場合、この返品処理をすべて翌期の売上戻りで処理したとき、どのような会計的問題が生じるか。
A.前期の売上高が実際より多く表示されるため、利益の恣意性が生じる← 正解
✓ 正解です。決算期に実現した売上に属する返品を翌期で処理すると、前期売上が実績より過大に表示され、経営成績の真実表示に反し、利益の信頼性が損なわれます。
B.翌期の売上戻りが増加するため、翌期の収益性が実質的に低下する
✗ 誤りです。これは説明として不十分です。重要な問題は前期売上が過大表示されることであり、翌期の売上戻り増加は症状に過ぎません。
C.決算期と翌期の売上高がともに過大となり、複数期間の比較可能性が損なわれる
✗ 誤りです。決算期の売上は既に計上されており、翌期の売上戻りとして処理されるため、翌期の売上高が過大になることはなく、むしろ戻りが増加するだけです。
D.前期決算は確定しており修正不可のため、会計的問題は生じない
✗ 誤りです。決算が確定後でも、前期に属する返品であれば会計基準上、決算修正や期間修正の対象となり得ます。問題が生じないわけではありません。
この問題のポイント
決算期に実現した売上に属する返品を翌期で処理すると、前期売上が実績より過大に表示され、経営成績の真実表示に反し、利益の信頼性が損なわれます。