相続・事業承継応用問題
被相続人Aには相続人として子BとCがいる。Aの遺産は現金3,600万円のみで、遺言はない。子Bが相続開始前の10年間にAの介護を献身的に行い、財産の維持に特別の寄与をしたと認められる場合、遺産分割においてどのような取り扱いが可能か。最も適切なものはどれか。
A.子Bの寄与分が認められた場合、遺産総額3,600万円からBの寄与分を控除した残額をBとCで法定相続分に応じて分割し、BはさらにBの寄与分を取得できる← 正解
✓ 正解です。寄与分が認められた場合、遺産総額からBの寄与分を差し引いた額(みなし相続財産)を法定相続分で分割し、BはそこにBの寄与分を加えた額を取得します。
B.子Bの寄与分は遺産総額の50%を上限として認められ、残りをCと均等分割する
✗ 寄与分に法定の上限割合(50%等)は設けられておらず、具体的な寄与の程度に応じて相続人間の協議または家庭裁判所が決定します。
C.子Bの寄与分は相続開始後に家庭裁判所への申立てによってのみ認定され、当事者間の合意では認められない
✗ 寄与分はまず相続人全員の協議によって定めることができ、協議が調わない場合に家庭裁判所への申立てを行います。協議による合意も有効です。
D.子Bの寄与分が認められても、遺産分割の計算においては法定相続分(各1/2)を変更することはできない
✗ 寄与分制度はまさに法定相続分を修正するために設けられた制度であり、寄与分が認められれば法定相続分と異なる取得割合が認められます。