相続・事業承継応用問題
非上場会社オーナーである父Aが死亡し、後継者である長男Bが自社株式(相続税評価額1億円)を相続した。法人版事業承継税制の特例措置を活用する場合、長男Bの相続税の納税猶予に関する記述として最も適切なものはどれか。
A.長男Bは自社株式に係る相続税の全額について納税が猶予されるが、猶予期間中に株式を売却した場合でも猶予は継続される
✗ 法人版事業承継税制の特例措置では全額猶予が可能ですが、猶予期間中に株式を譲渡した場合は猶予が取り消され、利子税とともに納税義務が生じます。
B.長男Bは自社株式に係る相続税の50%について納税が猶予され、残り50%は通常どおり納付する必要がある
✗ 一般措置では猶予割合が相続税の80%(議決権株式)等ですが、特例措置においては対象株式に係る相続税の全額について納税猶予が受けられます。
C.長男Bは所定の要件を満たす限り自社株式に係る相続税の全額について猶予を受け、後継者への承継等により猶予税額が免除される場合がある← 正解
✓ 正解です。法人版事業承継税制の特例措置では、対象株式に係る相続税の全額の納税猶予が受けられ、次の後継者への承継や会社の廃業時等に猶予税額の免除が認められます。
D.長男Bは自社株式に係る相続税の猶予を受けるために、相続開始後5年以内に後継者を決定し都道府県に届け出る必要がある
✗ 特例措置の適用を受けるには、相続開始前に特例承継計画を都道府県に提出し確認を受けることが必要です(2026年3月末までの計画提出が要件)。相続開始後5年以内の届出とする規定ではありません。