基礎法学応用問題

AがBに対して有する金銭債権について、Aが長期間権利を行使しないまま消滅時効期間が経過した。その後BがAに対して消滅時効の完成を主張した場合、この債権はどのような状態になるか。

A.消滅時効期間が経過した時点で当然に債権は消滅し、Bの主張を待つ必要はない。
✗ 消滅時効は期間の経過だけでは自動的に効力を生じず、当事者が「援用」することで初めて効力が確定する(民法145条)。
B.BがAに対して消滅時効を援用することで初めてAの債権は消滅する効果が生じる。← 正解
✓ 正解です。消滅時効は当事者(援用権者)が援用しなければ、裁判所はこれを考慮できません(民法145条)。Bの援用によって債権消滅の効果が確定します。
C.Bが消滅時効を援用しても、Aが裁判所に申立てをしない限り債権は消滅しない。
✗ 消滅時効の援用はAの裁判所への申立てとは無関係にBが行うことができ、援用があれば裁判外でも効力が生じる。
D.消滅時効期間経過後もAが請求すれば、裁判所はAの請求を認容しなければならない。
✗ Bが消滅時効を援用した場合、裁判所はこれを考慮してAの請求を棄却することになる。