企業経営理論応用問題
F社では、業績が低迷した際に従来の「売上目標の引き上げ」という対策を繰り返していたが、根本的な改善が見られなかった。そこで経営陣は、既存の業務プロセスや戦略の前提そのものを見直す取り組みを始めた。この取り組みに最も対応する組織学習の概念はどれか。
A.シングルループ学習:設定された目標を達成するために行動を修正・改善する学習。
✗ シングルループ学習は既存の前提・目標を変えずに行動を修正する学習であり、F社がこれまで行ってきた「目標引き上げ」に近い。
B.ダブルループ学習:行動の前提となる価値観・戦略・仮定そのものを問い直し、根本的な変革を行う学習。← 正解
✓ 正解です。ダブルループ学習は既存の前提や戦略の枠組み自体を見直す学習であり、根本的改善を目指すF社の取り組みに該当する。
C.アンラーニング:過去に習得した知識・スキルを意図的に忘却し、新たな学習のための余地を作ること。
✗ アンラーニングは既存知識の棄却に焦点を当てた概念で、前提の問い直しと関連するが、組織学習の枠組みとしてはダブルループ学習がより直接的に対応する。
D.ベンチマーキング:他社の優れた実践(ベストプラクティス)を参照・比較し、自社に取り込む学習手法。
✗ ベンチマーキングは他社比較による改善手法であり、自社の前提・戦略そのものを問い直すプロセスとは異なる。