行政法応用問題
行政庁が私人Fに対して行政指導を行い、Fがこれに従わなかった場合、行政庁はどのような対応が法的に認められるか。最も適切なものはどれか。
A.行政指導に従わなかったことを理由として、行政庁は当然に行政罰(過料)をFに科すことができる。
✗ 行政指導は非権力的な事実行為であり、従わないことを理由に直ちに行政罰を科すことはできません。
B.行政指導はあくまで任意の協力を求めるものであり、Fが従わない場合でも、そのことを理由として不利益な取扱いをすることは原則として禁じられている(行政手続法第32条第2項)。← 正解
✓ 正解です。行政手続法第32条第2項は、行政指導に従わないことを理由とした不利益取扱いを禁止しており、任意性が保障されています。
C.Fが行政指導に従わない場合、行政庁は行政代執行法に基づいて直ちに代執行を実施できる。
✗ 行政代執行は代替的作為義務の不履行を前提とするものであり、行政指導に従わないことを直接の根拠として代執行を行うことはできません。
D.行政指導はFに対して法的拘束力を持つため、Fは行政指導に必ず従わなければならない義務を負う。
✗ 行政指導は法的拘束力を持たない任意の行為であり、Fは従う法的義務を負いません。これが行政指導の本質的特徴です。