環境測定・分析応用

ガスクロマトグラフィーで揮発性有機化合物(VOC)を分析する際、カラム温度を設定よりも大幅に高く設定した場合、分離能はどうなるか。

A.カラム温度が高いほど固定相への分配が促進されるため、分離能が向上する
✗ カラム温度が高いほど試料成分の揮発性が増し、固定相への分配が減少するため、保持時間が短縮し分離能は低下する。
B.カラム温度が高くなると各成分の分配係数が小さくなり、成分がカラムを速く通過して分離能が低下する← 正解
✓ 正解です。カラム温度が高くなると試料成分の分配係数(固定相/移動相比)が小さくなり、成分がカラムを速く通過するため隣接ピーク間の分離能が低下し、重なりが生じやすくなる。
C.カラム温度が高くなると移動相(キャリアガス)の流速が低下し、分離能が向上する
✗ カラム温度が上がってもキャリアガスの流速は圧力制御に依存し、大幅に低下するわけではない。また流速低下は分離能向上と単純には結びつかない。
D.カラム温度の変化は固定相の種類にのみ依存するため、分離能に影響しない
✗ カラム温度は固定相の種類に関わらず分配係数に直接影響を与えるため、分離能に大きく影響する重要なパラメータである。

この問題のポイント

カラム温度が高くなると試料成分の分配係数(固定相/移動相比)が小さくなり、成分がカラムを速く通過するため隣接ピーク間の分離能が低下し、重なりが生じやすくなる。