経営法務比較問題
民法における「売買契約」と「請負契約」の違いについて、最も適切なものはどれか。
A.売買契約は有償契約であるが、請負契約は無償契約であり、当事者間の信頼関係を基礎とする。
✗ 請負契約も有償契約です。無償契約の代表例は贈与契約です。また、当事者間の信頼関係を基礎とする契約は委任契約が典型例です。
B.売買契約は既存の物の所有権を移転することを目的とするが、請負契約は仕事の完成を目的とし、報酬は原則として仕事の完成と引き換えに支払われる。← 正解
✓ 正解です。売買契約は特定の財産権の移転を目的とし、請負契約は仕事の完成を目的とします。請負の報酬は仕事完成後の引渡しと同時履行が原則です。
C.請負契約では仕事が完成しなくても報酬全額の請求が認められるが、売買契約では目的物の引渡しがなければ代金請求はできない。
✗ 請負契約において仕事が完成しない場合、原則として報酬全額の請求はできません。ただし、可分な仕事が一部完成している場合などに例外的に按分請求が認められることがあります。
D.売買契約に契約不適合責任の規定はなく、請負契約にのみ契約不適合責任が適用される。
✗ 民法改正(2020年施行)により、売買契約にも契約不適合責任の規定が明文化されており、請負契約のみに適用されるという記述は誤りです。