経営法務応用問題

L社(株式会社)の代表取締役Mが、権限を超えて第三者Nとの間で会社を代表して契約を締結した。後日、L社の取締役会はこの契約を承認しなかった。この場合の法的効果として最も適切なものを選べ。

A.代表取締役の行為はすべて会社を拘束するため、取締役会の不承認にかかわらず契約はL社に対して有効である。
✗ 代表取締役の権限逸脱行為はすべて有効ではなく、相手方の善意・無過失等の要件により判断されます。
B.Nが代表取締役の権限逸脱について善意・無過失であった場合、L社は表見代表取締役の規定により責任を負う場合がある。← 正解
✓ 正解です。会社法354条の表見代表取締役の規定により、善意・無過失の第三者に対してはL社が責任を負う場合があります。
C.権限を超えた契約は当然に無効であり、NはいかなるときもL社に対して履行を請求できない。
✗ 権限逸脱行為でも表見代理・表見代表の法理により相手方が保護される場合があります。当然無効ではありません。
D.取締役会が不承認とした場合、MはL社に対してのみ責任を負い、Nに対しては一切の責任を負わない。
✗ MはL社への責任のみならず、権限外行為として民法117条の無権代理人責任をNに対して負う場合もあります。

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