憲法比較問題
日本国憲法における「法律の留保」と「議会の留保」の違いとして、最も適切なものはどれか。
A.法律の留保は人権制限に法律の根拠が必要とする原則であり、議会の留保は重要事項は必ず議会が法律で定めなければならないとする原則である。← 正解
✓ 正解です。法律の留保は人権制限に法律の形式的根拠があれば足りるとする原則であり、議会の留保はさらに進んで重要な事項はすべて議会自身が法律で定めなければならないとする原則です。
B.法律の留保は明治憲法の概念であり、議会の留保は日本国憲法が採用している概念である。
✗ 誤りです。法律の留保は明治憲法下でも用いられた概念ですが、議会の留保は日本国憲法下における理論であり、単純にいずれかの憲法固有の概念とは言い切れません。
C.法律の留保は行政権のみを拘束するのに対し、議会の留保は司法権をも拘束する。
✗ 誤りです。法律の留保・議会の留保はいずれも主として立法権と行政権の関係を規律する原則であり、司法権の拘束を主眼とするものではありません。
D.法律の留保と議会の留保は同義であり、いずれも行政が国民の権利を制限するには法律の根拠が必要という原則を指す。
✗ 誤りです。両者は異なる概念です。法律の留保は形式的な法律の根拠を求め、議会の留保はより実質的に重要事項を議会自身が決定することを求める点で異なります。