民法比較問題
民法上の「占有権」と「所有権」の違いとして、最も適切なものはどれか。
A.所有権は物を事実上支配することで生じるが、占有権は登記をしなければ第三者に対抗できない。
✗ 占有権は物を事実上支配することで生じる権利(民法180条)です。所有権は法律上の権利であり、登記は不動産の対抗要件にすぎません。
B.占有権は物を現実に支配している事実状態を保護するものであるが、所有権は物を全面的・排他的に支配できる本権である。← 正解
✓ 正解です。占有権は事実的支配状態を保護する権利(民法180条)であり、所有権は物を自由に使用・収益・処分できる本権です(民法206条)。
C.占有権と所有権はともに物権であるが、占有権は所有者のみが取得でき、所有権は誰でも取得できる。
✗ 占有権は所有者でない者(例:賃借人・受寄者)も取得できます(民法180条)。所有者のみが取得できるという記述は誤りです。
D.所有権は一定期間経過すると消滅する期限付きの権利であるが、占有権は永続的な権利である。
✗ 所有権は恒久的な権利であり、期間経過によって消滅しません(民法206条)。取得時効・消滅時効との混同に注意が必要です。