民法応用問題

制限行為能力者である未成年者Aが、法定代理人(親権者)の同意を得ずに自己名義でBとの間で契約を締結した。その後、Aが成年に達し追認も取消しも行わないまま相当期間が経過している。この場合に関する記述として、最も適切なものはどれか。

A.未成年者が同意なく締結した契約は当然に無効であるから、Aが成年後に何もしなくても契約の効力は生じない。
✗ 未成年者が同意なく締結した契約は無効ではなく取消しうる行為です(民法5条2項)。取り消されない限り有効として扱われます。
B.Bは、Aが成年に達した後、Aに対して1か月以上の期間を定めて追認するか否かの催告をすることができ、Aがその期間内に確答しない場合は追認したものとみなされる。← 正解
✓ 正解です。民法20条1項により、相手方Bは追認可能となった後(成年達成後)のAに対して1か月以上の期間を定めて催告でき、確答がなければ追認とみなされます。
C.Aが成年に達しても、契約の取消権は消滅しないため、Aはいつでも取り消すことができる。
✗ 取消権には時効があります(民法126条)。追認できる時から5年、または行為の時から20年で取消権は消滅します。いつでも取り消せるわけではありません。
D.Bは、Aが未成年者であることを知らなかった場合に限り、契約を取り消すことができる。
✗ 制限行為能力者の行為の取消しはBではなく、AまたはAの法定代理人が行うものです(民法120条1項)。Bに取消権はありません。