憲法応用問題

地方公共団体が条例によって、国の法律が規制していない行為を新たに規制しようとした場合、日本国憲法および地方自治法の観点から、その条例の効力について最も適切なものはどれか。

A.法律が規制していない事項は国として規制不要と判断したとみなされるため、条例による規制は一切許されない。
✗ 判例(徳島市公安条例事件)は、法律の未規制領域であっても、法律の趣旨・目的・規制の対象等を検討したうえで条例の有効性を判断するとしており、一律禁止ではありません。
B.法律が規制していない事項であれば、条例は常に有効であり、法律との抵触は生じない。
✗ 法律が規制していない事項でも、法律が全国一律で統一する趣旨と解される場合には、条例による規制が法律に抵触し無効となる場合があります。
C.法律が特定の事項を規制していない場合でも、法律が全国一律の規制で足りると判断している趣旨が読み取れる場合は条例による上乗せ・横出し規制が制限されうる。← 正解
✓ 正解です。最高裁(徳島市公安条例事件)は、法律の趣旨・目的を検討し、法律が全国一律の規制で足りるとする趣旨が読み取れる場合は条例の上乗せ・横出し規制が制限されるとしています。
D.条例は法律に劣後するため、国会が一度でも審議した分野においては条例による規制は無効となる。
✗ 国会が審議したかどうかではなく、法律の趣旨・目的・規制内容との実質的矛盾の有無によって条例の効力が判断されます。