区分所有法・民法(共用部分)応用問題
区分所有建物において、大規模な水漏れ事故が発生し、共用部分である配管の修繕が緊急に必要となった。管理者が集会の決議を経ずに修繕工事を発注した場合、この行為はどのように評価されるか。
A.管理者は集会の決議なしに一切の工事を発注する権限を持たないため、この行為は常に無効となる。
✗ 保存行為については集会決議を経ずに管理者が単独で実施できると規定されており、常に無効とはなりません。
B.緊急を要する保存行為として、管理者は単独でこの修繕を行う権限を有する。← 正解
✓ 正解です。区分所有法第18条第1項ただし書により、保存行為は各共有者(管理者)が単独で行うことができます。
C.この工事は保存行為にあたるため、区分所有者の過半数の同意を事前に得る必要がある。
✗ 保存行為は集会の決議や過半数の同意を必要とせず、管理者が単独で実施できます。
D.管理者は工事発注後、遅滞なく監事に報告すれば足りる。
✗ 監事への報告義務は保存行為の要件ではなく、管理者は保存行為を単独で行う権限を有します。