大気関係法令応用

総量規制が適用される大規模工場において、工場長が新たに着任した。この工場は硫黄酸化物の総量規制基準の適用を受けているが、工場長が「自社の排煙脱硫装置は十分機能しており排出基準は守っている」として、総量規制基準の遵守状況の確認を怠った場合、法的にどのような問題が生じるか。

A.総量規制基準は努力目標であるため、排出基準を遵守していれば法的問題は生じない。
✗ 総量規制基準は努力目標ではなく法的拘束力を持つ義務である。排出基準と総量規制基準は別個の法的義務として存在する。
B.総量規制基準は排出基準とは独立した法的義務であるため、排出基準遵守のみでは不十分で、総量規制基準違反となる可能性がある。← 正解
✓ 正解です。大気汚染防止法上、総量規制基準は排出基準とは独立した義務であり、排出基準を守っていても総量規制基準を超過すれば違反となる。
C.総量規制基準の管理は都道府県の責任であるため、工場側に法的義務はない。
✗ 総量規制基準の遵守義務は工場の設置者・管理者が負う。都道府県は基準設定や監視を行うが、遵守責任は工場側にある。
D.総量規制基準は工場全体ではなく、ばい煙発生施設ごとに適用されるため、施設ごとに基準を確認すれば問題ない。
✗ 総量規制基準は工場全体から排出される総量を対象とするものであり、個別施設ごとではなく工場全体として管理・遵守する必要がある。

この問題のポイント

大気汚染防止法上、総量規制基準は排出基準とは独立した義務であり、排出基準を守っていても総量規制基準を超過すれば違反となる。