国際取引法務応用問題
日本企業が米国の顧客に製品を輸出しようとしたところ、その製品が米国の輸出管理規則(EAR)の規制対象品目であることが判明した。この状況において日本企業が留意すべき事項として最も適切な説明はどれか。
A.米国のEARは米国内の企業にのみ適用されるため、日本企業は日本の外為法だけを遵守すれば足りる。
✗ EARには域外適用があり、米国原産品や一定の外国製品を扱う日本企業も規制対象となる場合があります。
B.EARには域外適用規定があり、一定の米国原産技術・ソフトウェアを含む外国製品の再輸出にも適用されるため、日本企業もEARの規制を受ける場合がある。← 正解
✓ 正解です。EARの再輸出規制(de minimis rule等)により、日本企業も対象となりえるため、EARへの対応が必要です。
C.EARの規制対象であっても、日本と米国との間には通商協定があるため、日本企業は自動的に輸出ライセンスが免除される。
✗ 日米通商協定によるEARライセンスの自動免除という制度は存在せず、品目・仕向地・需要者ごとに確認が必要です。
D.輸出管理規制に違反した場合のペナルティは民事罰のみであり、担当者個人が刑事責任を負うことはない。
✗ EAR違反には民事罰だけでなく刑事罰もあり、担当者個人も刑事責任を問われる可能性があります。
「国際取引法務」の他の問題
日本企業Aと米国企業Bとの間で締結した物品売買契約において、準拠法の定めがなかった場合、日本の裁判所がこの契約の成立・効…日本企業がドイツ企業との間でウィーン売買条約(CISG)が適用される国際物品売買契約を締結した。買主が引渡期日に代金を支…日本企業AとB国企業Bとの間のライセンス契約において、B国で政府規制により実施権者Bがロイヤルティをジャパンに送金できな…日本企業が外国企業と締結した国際売買契約に仲裁条項が含まれており、外国企業が日本の裁判所に訴訟を提起してきた場合、日本企…日本企業AがニューヨークのBとの間でFOB条件(インコタームズ2020)による売買契約を締結したところ、指定船積港での船…日本企業Aがアメリカの取引先Bと売買契約を締結した。契約金額は100,000ドルで、契約締結日の為替レートは1ドル=14…