民法・権利関係応用

Aが居住していた建物をBに売却し、その後建物が火災で焼失した場合、危険の移転時期についてどのように解釈されるか。売買契約に危険負担の特約がないと仮定する。

A.売買契約成立時に買主Bへ危険が移転しているため、Bが損失を負担する
✗ 売買契約成立のみでは危険は移転せず、危険の移転は引渡しと結びついています。
B.売買代金の支払い時に買主Bへ危険が移転するため、支払い前の焼失なら売主Aが損失を負担する
✗ 売買代金の支払い時期と危険の移転時期は必ずしも一致せず、法律的には引渡しが重要です。
C.登記移転時に買主Bへ危険が移転するため、登記前の焼失なら売主Aが損失を負担する
✗ 登記移転時期は危険移転の基準ではなく、実質的な支配が及ぶ引渡しが危険移転の時期です。
D.建物の引渡し時に買主Bへ危険が移転するため、引渡し前の焼失なら売主Aが損失を負担する← 正解
✓ 正解です。民法567条(目的物の滅失等についての危険の移転)により、売主が買主に目的物を引き渡した時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由で目的物が滅失・損傷した場合、買主は代金の支払いを拒むことができないとされ、引渡しの時に危険が移転するとされています(令和2年4月施行の民法改正により、特定物売買の危険負担を定めていた旧534条の債権者主義は削除されました)。

この問題のポイント

民法567条(目的物の滅失等についての危険の移転)により、売主が買主に目的物を引き渡した時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由で目的物が滅失・損傷した場合、買主は代金の支払いを拒むことができないとされ、引渡しの時に危険が移転するとされています(令和2年4月施行の民法改正により、特定物売買の危険負担を定めていた旧534条の債権者主義は削除されました)。

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