民法・民事訴訟法応用
AがBに対して100万円の貸金債権を有していたところ、BがCに対して80万円の売買代金債権を有していた。AはBに対して代金の支払いを催告したが、Bが一向に支払わないため、AはBのCに対する売買代金債権を代位行使しようとしている。この場合、民法上の債権者代位権に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A.AがBのCに対する売買代金債権を代位行使するためには、Bの同意が必要である。
✗ 債権者代位権は、債権者が自己の債権を保全するために債務者の同意なく行使できる権利であり、Bの同意は不要です。
B.AはBのCに対する売買代金債権のうち、自己の債権額100万円を超えて代位行使することはできず、80万円の全額を代位行使することもできない。
✗ AはBの有する80万円全額を代位行使できます。AのBに対する債権額が被保全債権額(100万円)を超える場合、被代位債権の全額について行使可能です。
C.AがCに対して代位権を行使する旨の裁判外の通知を行った場合、Bは当該代金債権をCから取り立てることができなくなる。← 正解
✓ 正解です。債権者代位権の行使が債務者に通知された場合、民法第423条の5により、債務者は被代位権利の処分や履行受領等ができなくなります。
D.AがBの債権を代位行使して取り立てた金銭は、直接Bに引き渡す必要があり、Aが自己の債権と相殺することはできない。
✗ 判例上、債権者代位権を行使して取り立てた金銭は、自己の債権と相殺することができるとされており、直接Bに引き渡す義務はありません。
この問題のポイント
債権者代位権の行使が債務者に通知された場合、民法第423条の5により、債務者は被代位権利の処分や履行受領等ができなくなります。