ストレス関連疾患・法的側面誤り発見
職場における安全配慮義務および使用者責任に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。
A.安全配慮義務は、労働契約法第5条において「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」と明文化されている。
✓ この記述は正しい。労働契約法第5条において安全配慮義務が明文化されており、使用者の法的義務として位置付けられている。
B.使用者が安全配慮義務違反によって労働者に損害を与えた場合、民法上の不法行為責任(民法709条)に加え、債務不履行責任(民法415条)に基づく損害賠償請求も可能である。
✓ この記述は正しい。安全配慮義務違反は不法行為責任と債務不履行責任の両方を根拠とした損害賠償請求が可能であり、どちらの構成を選ぶかは請求者が選択できる。
C.安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求権の消滅時効は、債務不履行として構成した場合、民法改正(2020年4月施行)により原則として権利を行使できることを知った時から5年とされている。
✓ この記述は正しい。2020年4月施行の改正民法により、債務不履行に基づく損害賠償請求権の消滅時効は「知った時から5年」または「権利行使可能時から10年」のいずれか早い方となった。
D.使用者が安全配慮義務を果たしていたとしても、労働者がうつ病を発症した場合は、因果関係の有無にかかわらず、使用者は損害賠償責任を免れることができない。← 正解
✓ 正解です。この記述が誤りで、正しくは使用者が安全配慮義務を適切に果たしており、業務と疾病発症との因果関係が認められない場合には、使用者は損害賠償責任を負わない。