ストレス関連疾患・法的側面応用問題

適応障害と診断された従業員が、特定の上司との人間関係が原因であると主張し、「異動しなければ復帰できない」と述べている。この場合、事業者(管理職・人事)として最も適切な対応はどれか。

A.適応障害の原因がストレッサー(上司)の排除にあることは自明であるから、ストレッサーである上司を直ちに懲戒処分とし、本人を元の職場に復帰させる。
✗ 上司の懲戒処分は別途の事実確認・手続きが必要であり、それをもって直ちに復帰させることが適切とは限りません。
B.本人・主治医・産業医の意見を総合的に踏まえたうえで、配置転換の可能性を含む職場環境の改善策を検討し、安全配慮義務の観点から合理的な対応を行う。← 正解
✓ 正解です。安全配慮義務の観点から、関係者の意見を聴取し、配置転換も含めた合理的な環境調整を検討することが求められます。
C.適応障害は本人の性格的な脆弱性によるものであるため、職場環境の改善や配置転換には応じる必要がない。
✗ 性格的脆弱性を理由に対応を拒否することは、安全配慮義務の観点から不適切であり、法的責任を問われる可能性があります。
D.本人の要求する異動はすべて認める義務があり、希望どおりの部署・職種への異動を速やかに実施しなければならない。
✗ 本人の希望をすべて実現する義務はなく、事業者は業務上の必要性と合理性を考慮したうえで対応を決定できます。

メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅰ種(マスターコース) の問題一覧