価格評定応用問題

6ヶ月前に1㎡あたり110,000円で取引された賃貸物件の取引事例があります。現在同じような条件の物件が1㎡あたり115,000円で取引されています。この価格変動が生じた場合、その要因を分析する際に最も留意すべき点はどれか?

A.6ヶ月間で物価上昇率が4.5%であれば、この事例での価格上昇はすべて物価上昇によるものと考えるべきである。
✗ 物価上昇率だけでは、当該地域の不動産市場の特殊性(供給不足など)を反映できません。一般的物価指数と不動産市況は必ずしも一致しません。
B.個別要因(建築年数の経過)と時系列要因(一般的な価格変動)を分離し、当該地域の市場動向を把握した上で、個別物件の劣化と市場の変動をそれぞれ補正すべきである。← 正解
✓ 正解です。時系列を隔てた事例を比較する際は、一般的な市場変動(時間要因)と個別物件の特性変化(建築年数経過による劣化など)を厳密に分離することが、正確な価格評定に不可欠です。
C.最新の取引事例(115,000円)が市場の最新状況を反映しているため、6ヶ月前の事例は参考にせず、115,000円を基準として評価すべきである。
✗ 最新データが常に最適とは限りません。取引事例数が少ない場合や、異常取引が含まれている可能性も考慮し、複数時点のデータから傾向を把握する必要があります。
D.同じ条件の物件であれば、建築年数や劣化の影響は生じないため、価格差5,000円はすべて一般的な市場価格上昇を示している。
✗ 「同じ条件」でも、6ヶ月間の経過により建築年数は加算されます。個別物件の経年劣化と市場動向の分離は価格補正の基本です。

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