契約法務誤り発見
賃貸借契約に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。
A.建物の賃貸借において、賃借人が建物の引渡しを受けた場合、その後建物の所有権が移転しても賃借権を新所有者に対抗できる。
✓ この記述は正しい。借地借家法31条により、建物の引渡しは登記と同様に対抗要件となり、新所有者にも対抗できる。
B.賃借人は賃貸人の承諾を得ることなく、賃借権を第三者に譲渡したり、賃借物を第三者に転貸したりすることはできない。
✓ この記述は正しい。民法612条により、賃借権の無断譲渡・転貸は禁止されており、違反すると解除原因となりうる。
C.賃貸人が賃借物の修繕を必要とする場合において、賃貸人が相当期間内に修繕しないときは、賃借人は自ら修繕することができる。
✓ この記述は正しい。民法607条の2により、賃貸人が相当期間内に修繕しない場合、賃借人は自ら修繕できる権利が認められている。
D.建物賃貸借契約において敷金が交付されている場合、賃貸人は賃借人が賃料を滞納したときでも、賃貸借契約存続中は敷金を賃料債務に充当することを拒絶できない。← 正解
✓ 正解です。この記述が誤りで、正しくは賃貸借契約が存続中であっても、賃貸人は賃借人の意思に反して敷金を賃料に充当する義務はなく、充当するかどうかは賃貸人の任意である(民法622条の2)。