契約法務応用問題
建設会社AはBから建物の建築を請け負い、完成後に引き渡した。その後、建物の基礎部分に重大な瑕疵(契約不適合)が発見された。この場合における契約不適合責任に関して、最も適切なものを選べ。
A.Bは契約不適合を知った時から1年以内にAに対してその旨を通知しなければ、追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・契約解除のすべての権利を失う。
✗ 通知期間(1年)を過ぎると請求権を失うのは正しいですが、Aが悪意の場合はこの制限が適用されない例外があります。
B.建物の基礎部分の瑕疵は重大な欠陥であるため、Bは直ちに契約解除ができるが、損害賠償請求は認められない。
✗ 契約不適合責任では損害賠償請求も認められており(民法564条・415条)、解除のみに限定されません。
C.Aが契約不適合を知りながらBに告げなかった場合、Bの権利行使期間の制限規定は適用されず、Bは消滅時効の完成まで権利を行使できる。← 正解
✓ 正解です。民法566条ただし書により、売主(請負人)が不適合を知りながら告げなかった場合、1年の通知期間制限は適用されません。
D.契約不適合による損害賠償請求は、Bが損害を被った場合に限られ、損害の発生がなければ追完請求・代金減額請求も認められない。
✗ 追完請求や代金減額請求は損害の発生を要件とせず、契約不適合の事実があれば行使できます。