契約法務応用問題
AがBとの間で締結した土地売買契約において、契約締結後・引渡し前に、当事者双方の責めに帰することができない事由(大規模地震)により当該土地が滅失した。この場合の法律関係として、最も適切なものを選べ。
A.危険負担の原則(民法536条)により、Aの土地引渡義務は消滅するが、BのAに対する売買代金支払義務も消滅するため、Bは代金を支払わなくてよい。← 正解
✓ 正解です。民法536条1項により、双方帰責事由なき履行不能の場合、債権者(B)は反対給付(代金支払い)の履行を拒絶できます。
B.不動産売買では、登記の移転があった時点で危険が買主に移転するため、登記前に滅失した本件ではAが危険を負担し、Bは代金を支払わなくてよい。
✗ 危険の移転時期は引渡しを基準とするのが民法の原則(民法567条)であり、登記を基準とするものではありません。
C.天災による土地の滅失は不可抗力であるため、AはBに対して損害賠償責任を負うが、Bの代金支払義務は存続する。
✗ 双方の帰責事由がない場合、Aは損害賠償責任を負わず、BはAに対する代金支払義務の履行を拒絶できます。
D.不動産売買において危険負担は適用されず、BはAに対して代金全額を支払った上で、別途損害賠償を請求しなければならない。
✗ 危険負担の規定(民法536条)は不動産売買にも適用され、Bは一定の場合に代金支払いを拒絶できます。