会社法・商法(応用)比較問題

「株式の譲渡制限」と「株式の取得条項」の違いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

A.譲渡制限株式を設けるには定款の定めが必要であるが、取得条項付株式を設けるには取締役会の決議のみで足りる。
✗ 取得条項付株式の設定も定款の定めが必要です(会社法107条1項3号)。取締役会決議のみで設けることはできません。
B.譲渡制限株式の譲渡については会社の承認が必要であり、承認を得られない場合は会社または指定買取人が買い取ることができるが、取得条項付株式は一定の事由が生じた際に会社が強制的に株式を取得できる点で異なる。← 正解
✓ 正解です。譲渡制限株式は会社の承認なく譲渡できず(会社法107条1項1号)、取得条項付株式は定款で定めた事由が生じれば会社が強制取得できる制度(同条1項3号)です。
C.取得条項付株式を全部の株式に付すには株主全員の同意が必要であるが、譲渡制限を全部の株式に付すには株主総会の特殊決議で足りる。
✗ 取得条項付株式を既存の株式に付す場合も株主全員の同意が必要(会社法110条)ですが、譲渡制限を全部の株式に付す場合も株主全員の同意または特殊決議が必要であり、記述が不正確です。
D.譲渡制限株式は非公開会社のみが発行でき、公開会社は一切これを発行することができない。
✗ 公開会社でも一部の株式について譲渡制限を付すことは可能です。ただし、全部の株式に譲渡制限を付すと非公開会社となります。

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