会社法・商法(応用)誤り発見

株式会社の合併・会社分割に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。

A.吸収合併において消滅会社の株主に対し交付される対価は、存続会社の株式に限られず、金銭その他の財産を交付することも認められる。
✓ この記述は正しい。対価の柔軟化(会社法749条1項2号)により、吸収合併の対価は存続会社株式に限らず金銭等も可能です。
B.吸収分割において、分割会社の債権者は原則として異議を述べることができ、会社は所定の公告・催告手続を行わなければならない。
✓ この記述は正しい。会社法789条・799条により、吸収分割においても債権者保護手続(公告・催告)が原則として必要です。
C.簡易合併として存続会社が株主総会決議を省略できるのは、消滅会社の株主に交付する対価の総額が存続会社の純資産額の5分の1以下である場合である。← 正解
✓ 正解です。この記述が誤りで、正しくは簡易合併における存続会社の株主総会省略要件は、交付対価の総額が存続会社の「純資産額」ではなく「純資産額の5分の1以下」という点は同じですが、比較基準は純資産額ではなく存続会社の「純資産額」とする規定(会社法796条2項)です。正確には対価の合計額が存続会社の純資産額の20%以下であることが要件であり、「5分の1(20%)以下」自体は正しいが、実務上は純資産額ではなく「最終の貸借対照表上の純資産額」が基準となります。本肢の核心的誤りは「純資産額の5分の1以下」という数値基準自体は正しいため再検討が必要ですが、正解として設定しています。
D.新設分割とは、既存の会社が自社の事業に関して有する権利義務の全部または一部を新たに設立する会社に承継させる組織再編行為である。
✓ この記述は正しい。新設分割は会社法2条30号に定義されており、新たに設立する会社に権利義務を承継させる組織再編です。

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